Grace of Natural
――― 自然をまとう ―――
自然で織る、季節で染める
私たちは皆、自然の中で生きている…。
そんな自然をつくっている草や木、花からもらった色で染めたら、
こんなに素敵なものができあがりました。
合成染料では出せない、特別で、心をくすぐるこの色が、
あなたの“とっておき”の一着になりますように…と思いを込めて
「Grace of Natural(自然をまとう)」と名付けました。
これは、名付けて「自然染め」
綿や麻、シルクやウールなどの糸や布を草木で染めて、
――― 自然をまとう ―――
自然 ✕ 自然 = Natural
まずは身近な自然からのスタートです。
草木染めとは、植物の葉、茎、根、実などを煮だした液に繊維を浸して染めるのが草木染めです。徳島ではおなじみの藍染めも草木染めのひとつ。
その時々の季節や、温度・湿度によっても染まり方が異なり、同じ色をだすことはとても難しいため、「自然が生む唯一無二の色」となるのです。
藍染め
――― Indigo Dye ―――
藍で染める――
綿や麻・シルクやウールなど自然素材の糸や生地を、
徳島の藍で1枚1枚ていねいに染め上げました。
藍染めは長期間色あせしにくく、消臭効果や細菌の増殖を抑える効果、
虫よけ効果が期待できます。
藍の出す色は、古来から受け継いだ日本を代表する色なのです。
当店の藍染めについて――
日本一の藍の産地徳島には、数多くの藍工房がありますが、当店の藍染商品は徳島市国府町にある老舗織元 長尾織布合名会社さんの工房に染めてもらっています。長尾織布さんは国指定の伝統工芸品「阿波正藍しじら織」を代表とする「阿波しじら織」を、染めから織り・仕上げまで一貫作業で手掛ける明治30年創業の老舗織元さんです。
当店には昔から長尾織布さんの「阿波しじら織」の箱がたくさん積んでありましたので、昭和初期から徳島市西新町の呉服問屋㈱松田商店さん経由での取り扱いがあったと思われます。㈱松田商店さんとは現在でもお付き合いいただいています。
藍染め
奈良時代、中国から日本に伝わったとされる藍の染色技法。当時、貴族の象徴として身にまとっていたのが藍染めの衣装でした。
戦国時代には、縁起のよい「勝色(かちいろ)」としてよろいの下などに用いられていたそうです。
江戸時代には、木綿糸が多く生産され、衣服以外の生活関連にも藍染めが普及していました。
明治の初め、来日した英国の科学者アトキンソン氏は、藍色の多い日本の人や町を見て「ジャパンブルー」と呼んだことは有名です。
2020年、東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムに採用された藍色は、古来から受け継がれてきた日本を代表する色なのです。
阿波の藍
日本各地で栽培されている藍ですが、その生産量の全国シェアの大半を占めるのが徳島県の藍です。
徳島の藍「阿波藍」は「阿波の北方」と呼ばれる吉野川北部流域の上板町を中心に、その南岸の石井町などで盛んに栽培されています。温暖な気候、肥沃な土、そして吉野川の水に育まれた藍は、藍師・藍職人の手によって現代も尚、その伝統は受け継がれています。
春先の種まきから定植・刈り取り・乾燥・水打ち撹拌(かくはん)・発酵を手間隙かけては冬まで行われ、やっと「すくも」と呼ぶ藍の染料が出来るのです。約1年かけて作られた徳島の「すくも」は「阿波藍」と呼ばれています。
阿波町の隣町、脇町には藍商人が築いた「うだつの町並み」があります。もともとは防火の目的から作られた「うだつ」ですが、藍を集めては吉野川を船で運んだ当時の藍商人たちの意気込みが感じられます。
藍の効果
藍染めは長期間色褪(あ)せしにくく、消臭や虫よけ、最近も増殖を抑える効果が期待できます。
2021年1月、寿スピリッツ株式会社(鳥取県米子市)と奈良県立医科大学の共同研究により、「新型コロナウィルス(SARS-COV-2)に対する藍由来抽出物の不活化効果」があることが実証され、藍への期待、注目が高まっています。
私の藍
2021年2月28日、私は初めて藍の種をプランターに蒔きました。小さな家庭藍園のはじまりです。
3週間後に芽が出てきました。何といとおしかった事でしょう。やがて茎が伸び葉が広がり、6月に1番刈りをし、乾燥させて保存しています。
ストールを中心に、乾燥葉染め、生葉染め、沈殿藍、そして「すくも」を用いた藍染めにも取り組みたいと思っています。服飾品から生薬、そして食用としても注目されている藍。日常の藍として広めたい。そんな気持ちでいっぱいです。
阿波しじら織
「阿波しじら織」は、明治維新の頃、徳島県東部阿宅村の“海部ハナ”という女性が雨に濡れて縮んだ布に出来た凹凸をヒントに考案された綿織りものです。
経糸(たていと)の張力差から出来る縮みは“シボ”と呼ばれ、軽くて柔らかく、さわやかな風合いが特徴です。
長尾織布さんの「阿波しじら織」は、108色の糸、200種類以上の柄があり、中でも藍染の糸を用いて織った「阿波正藍しじら織」は、国の伝統工芸品に指定されています。
当店では、阿波しじら織の生地や、阿波しじら織の白生地を藍染めや草木染めしたマスクやファッションアイテムを企画販売してまいります。
阿波しじら織 ✕ 草木染めマスク
縮みのあるさわやかな風合いの阿波しじら織の生地を藍や茜などで染めて手作りした夏マスクです。
内側には上質の岡晒(おかさらし)を使用していますのでやわらかな肌ざわりです。
綿100% 日本製 女性用 フリーサイズ
岡晒(おかさらし)…細い糸で作った生地で、やわらかな肌ざわりの上質木綿です。
阿波しじら織✕藍染め 阿波しじら織✕草木染 阿波しじら織
ゆかた地 ✕ マスク
お祭り気分になる、夏 限定 ゆかた地マスク。
綿ローンやしぼりのゆかた生地を使用しています。
柄合わせが全て違うため、世界で1つだけの手作りマスクです。
内側には上質の岡晒(おかさらし)を使用していますので、やわらかな肌触りです。
綿100% 日本製 女性用 M・L
岡晒(おかさらし)…細い糸で作った生地で、やわらかな肌ざわりの上質木綿です。
織工房 文野 ✕ AWAWA
京都銀閣寺の近くに工房をかまえる「織工房 文野」さんとコラボレーション。
シンプルで粋でモダンな手織りや草木染め作品を随時ご紹介いたします。
直線が好き。作品を創る時は機嫌よく創っています。
織作家 文野 共子
1952年 高知県生まれ
1977年 織りを学ぶ